普段はこういう希少カードの交渉云々は記事にしないのだけど、こういう現場の雰囲気を知りたい人とか結構いるんじゃないかなと思いまして、文字に起こしてみました。できるだけプロジェクトX~挑戦者たち~の雰囲気を出しながら書いてみたいので、今回はおふざけ一切無しの記事になるかと思いますが、ご了承ください。
場所:自宅にて
数日前。ぼくの元にとある情報が流れてきた。その情報とは、発行枚数50枚のみしか存在しない希少カードが店頭に並んでいるという内容だった。しかも、そのショップはまだオープンしてまだ半年も経っていないらしく、そんなヨチヨチ歩きしたばかりのようなカードショップに置いてあるというのは正直信じられなかった。その理由としては、多数の系列店と仕入れルートを確保している超大手ですら、数年に一回入荷があればラッキーな希少なアイテムだからだ。だからそんな弱小ショップに陳列されているだなんて普通ありえない。ただ、気になって仕方がなかったのでぼくは見学に行くことにした。
池袋東口のカードショップ事情
ショップの場所を調べると、どうやら例のショップは秋葉原ではなく池袋らしい。
池袋のカードショップ事情といえば、この地域はカードをしばきまくるプレイヤー達に圧倒的な需要があり、逆にカードを過保護に大切にするコレクターにとってはあまり需要の無い場所だ(2019年1月9日現在)。現在、唯一コレクター向けのカードを積極的に扱うのはトレカ侍さん程度で、ぼくからしたらつまらない場所なのである。(しかもコレクター系のアイテムの相場も滅茶苦茶)
そういう土地柄であるから、カード売買の回転率が高く、イエローサブマリン系列・フルコンプ系列・BIGmagic系列等々のカードショップ業界の重鎮達が切磋琢磨し、凌ぎを削る激戦区となってしまっている。秋葉原と比較したらそこまで苛烈ではないかもしれないけれど、それでもそんな地域に丸裸に近い新米ショップが参入して勝算あるのだろうか……頓死するぞ。というのが当初ぼくが思ったトレカライジングさんに対する評価でした。しかし、それは間違いでした。
トレカライジングさんに到着
2018年12月29日13:00にオープンしたばかりだということもあり、店内は大変綺麗でありました。あと、店員さんも小奇麗な身なりをしており好印象。さて、肝心な商品のラインナップはというと……。
WCS関連のプロモカードや、第1期のコレクター向けのカード群が多めですね。この地域ではあまり置いていないカードで、他ショップと差別化を狙っているような印象。中々いいものが置いてある。なるほど、なるほど。あれ。例のカードが何処にもない。不安になり店員さんに聞いてみたところ。
まさか本当に置いてあるとは……。具体的にこのカード達がどう希少なのかは別記事で後程アップしますので省きますが……。
※このカード達の詳細はこちら⤵︎
www.yugioh-card-collection.comいやあ。これはすごい。なにが凄いかって、カードも勿論すごいのだけど、カードの扱い方も素晴らしい。この画像をみるとわかるのですが、きちんとローダーからカードを抜きやすくするために、附箋をカードの裏に張っているんですよね。これならカードに傷をつけるリスクも極力回避できるし、カード達も幸せだろう。トレカライジングさん。やりおる。
交渉
さて、こちらのアイテムはキャッシュで購入することも可能なのですが、それをやると今年の抱負としていたエビルナイトドラゴンを入手できなくなるので、それは避けたい。普通のショップならトレード交渉を持ちかけたところで拒否されるのがオチなのですが。店内のショーケースのラインナップを思い出し、これならトレード交渉に持ち込めると確信し商談すると、狙い通りに承諾してくれた。柔軟な対応をしてくれるショップで本当に良かった。
商談開始
ショップに陳列されてるカードのラインナップを見る限り、WCS関係のプロモカードを欲しがりそうだったので、それ等を提案したのだった。あと、それ以外でも欲しがりそうなカードとして、トライホーンドラゴン・亜細亜レリーフ・エラーカード等を細かい調整用のために持ち込み、商談を開始する。今回、初対面での交渉もあり、トライホーンドラゴンにはある仕掛けを施させてもらった。別に偽物のカードではないのだけど、相手の力量を知りたいのと、交渉を有利に進めたいので、ちょっとした小細工をさせてもらった。
※上記のカードの詳細はこちら↷
www.yugioh-card-collection.com
www.yugioh-card-collection.com
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まず交渉にあたり、価値を明確にするためにカードを一旦札束に置き換える作業をする。正直、あまりそういうのは好きじゃないのだけど、そうしないとフェアな取引をすることができないので、仕方ない。
カードの状態により価値に〇万円程度の誤差も生まれるので、1枚毎に全神経を集中させる交渉が永遠と続く。今回の交渉の場合、希少カード同士のトレードであるため一切の油断も許されない。約1時間半程度の交渉の末に、とりあえずの価値が導き出される。
概ねの価格は問題ない。適正だ。相手の実力を測るために紛れ込ませたトライホーンドラゴンもきちんと適正価格を弾きだしており、問題ない。しかし……。
(もうちょっと上乗せできる余地があるな……)
ぼくの中のいるもう一人のぼく【闇】が囁いたのである。今回交渉に持ち込んだ星屑の巨神【Stardust Divinity】は中々希少なカードであり、交渉相手の眼の色がそのカードを見るときだけ変わったことからもう少し価値を上乗せできると踏み、行動に移す。
ぼく「星屑の巨人の価値を○○万から○○万としてみてほしい」
交渉相手「いえ、それ以上だときついですよ」
ぼく「○○万で」
交渉相手「そこまでみれませんよ」
ぼく「○○万」
交渉相手「……でしたら○○万では?」
このような感じのやり取りを約30分ほど続け、なんとなく相手の限界ラインがわかってきたので、途中でぼくが折れる形で交渉が成立。今回手持ちのカードだけではBセットの価値には届かないため、差額をキャッシュで支払い、そして……。
池袋のトレカライジングさんで希少カードの商談をした感想
コレクターカードの査定がしっかりしており、相場観もフェアに見れる鑑識眼を持っている。さらに柔軟な交渉が可能であるため、コレクターさんなら利用しない手はないと思う。尚且つコレクターアイテムの知識もしっかりしているので、ストレスなく交渉することができた。とても新規参入したばかりのショップとは思えないレベルの高さなので、将来有望だとおもう。なんかダイレクトマーケティングみたいになっちゃったけれど、希少カードの売買をする選択肢として池袋のトレカライジングさんは個人的に候補に入れてもよいと思う。
総括
途中までプロジェクトXを意識して書いていたけれど、途中でどっかにいっちゃった。あと、もしこの記事を見ているトレカライジングさんのスタッフさん方がいましたら、一言だけ言わせてください。Bセットをぼくに託していただき、本当にありがとうございました!大切にします!!!